おすすめの立地は郊外?都心部?
・利便性なら市街地か
前回は簡単に土地の価格に触れ、姫路で125平方メートル(37坪ほど)の住宅地を買う場合は平均で1600万円かかることを学びました。
しかし、この「平均値」には駅や繁華街に近く、価格の高い立地も含まれ、平均価格を押し上げているとみられます。
そう考えると、郊外に注文住宅を構えたいという人は、もう少し予算を少なめに見積もるか、同じ予算ならば広めの土地を購入できるという前提を置いても良いかも知れません。
ここで前提を「郊外」としたのは、コロナ禍の新しい生活様式の中、自宅をいわばオフィスとして活用せざるを得ない場面などを想定し、少しでもゆとりある住宅の建設をおすすめしたいと考えたからです。
・広い土地なら郊外に軍配
もちろん、都心部、郊外のそれぞれにメリット、デメリットはあると思います。
都心部は徒歩圏内に商業機能やクリニックなどが充実している場合が多い半面、地価が高いので予算が同じなら住宅は狭くなってしまいます。
場所によっては騒音も気になるでしょう。
郊外は逆で、敷地や間取りはゆとりを持てますが、場所によっては公共交通の利便性が低く自動車が必須の場合もあります。
自動車を保有すると、税金やガソリン代など、コンスタントにかかる費用もあるので、注意が必要です。
住宅は子どもを育てる場であるという性格も加味すると、私はどちらかと言えば、自然の多い環境が確保できる郊外をおすすめしたいです。
ただ、どちらを選ぶかは家族構成や人生設計、職場の環境によるので、最終的には人それぞれの優先順位の問題です。
大切なのは、そうした諸条件を考えた上で、自分たち家族にとって最も望ましい住環境は、どういった地域でこそ得られるのかを考えることでしょう。
先の人生は不確実で当たり前。
それでも希望や展望から将来像を描き、住宅づくりに取り組みましょう。
きっと、その経験は住宅購入のみならず、自分の人生を思い描くためにも役に立つはずです。